成績の上がる通信

2018年2月号 vol.5

インタビューシリーズ名張「夢新聞インストラクター 上村晃一郎さん」

2018年01月28日 16:10 by motosh51
2018年01月28日 16:10 by motosh51

 

今回は、「夢新聞」インストラクターの上村晃一郎さんにいろいろお伺いしました。

上村さんは地元名張市内で化粧品店を経営されながら、「マスマス・ワークショップ」や「夢新聞」インストラクターなど多方面で活躍中です。

 Q 本日はお忙しいところありがとうございます。今日もこれからラジオにご出演なんですね。よろしくお願いします。早速ですが、私が上村さんと知り合ったのは「ポップ講座」を受けさせていただいたときでした。現在も引き続きやっておられるのでしょうか。

 A こちらこそ取り上げていただいてありがとうございます。もちろん今もやっていますよ。

 Q ポップというのはだいたい、自分のお店の宣伝のために書くものなんですが、ご自身がポップを書けるようになるだけでなく、周りの人達にそのやり方を広めようとされているのはなぜなんでしょうか。

 A 大石さんは学習塾を経営なさっておられますよね? 一生懸命にお仕事をしていくうちに、その塾に来られる子供たちや親御さんにお伝えしたい「大切なこと」がたくさん出てきますよね?
でも、それが「思うように伝わらない」そんなことってありませんか? ここをご理解頂けると、すごく相手にとってプラスになるはずなのに。「すごく価値があることだ!」と一生懸命に相手にお伝えしても反応が悪い、そんなことはありませんか?

Q ありますね。来ていただいて面談をしていくとだいたい大丈夫なんですが、広告ではなかなか伝わりません。

A ボクにも同じ経験があります。ボクは化粧品店で、いろいろとスキンケアの研究をして、自分が良いと感じた化粧品をセレクトして販売しています。でも、その価値が思うように伝わりませんでした。
 そこで「どうしてなのか?」考えました。そして気づいたのです。「こちらが、どんなに良いことだと思っていても、伝わらなければ、それはただの自己満足なのだ」ということに。結局、 ボクは相手の立場に立てていなかったのです。

Q それが「コトマーケティング」なんですね。

A はい。コトマーケティングに出会って、それに気づきました。コトマーケティングの考え方はこうです。あなたの商品やサービスは、お客様にとって「どんないいコト」があるの? あなたの商品やサービスは、お客様の「どんな不便なコト」を解消しているの? お客様の求めているのは、モノ(商品、サービス)そのものではありません。自分(お客様)にとって、どんないいコトがあるか?どんな役に立つか? どんな「不(不安・不満・不便など)」が解決できるのか? どんな素晴らしい体験ができるのか? お客様は、心が豊かになる「コト」を求めています。

Q 具体的に言うとどんなことがありますか。

A 例えば、クーラーを買ったとしますね。でも、本当はクーラーそのものを欲しい訳ではなく、クーラーを買って、涼しく快適に過ごせるコトや、ゆっくり寝るコトがしたいのです。
 美味しいお肉を買ったとしますね。でも、お肉そのものが欲しい訳ではなく、子供が喜ぶ顔を見るコト、一家団欒で笑顔の食卓を囲むコトがしたい。だから、結果的に美味しいお肉を買うのです。
 とするなら、商品やサービス、そのスペック(商品仕様)を伝えるのではなく、誰に、どんないいコトがあるのかを伝えることが大切なんです。伝え方を変えると、お客様の反応が確実に変わってきます。商品は同じでも、価格を下げなくても、価値の伝え方を変えるだけで売れるようになってきます。

Q つまりは売っているものは、商品やサービスではないってことですよね。私は長年塾講師をやっていたので、いい授業をしさえすればいいと思っていた時期がありました。最近はちょっと変わってきてるんですが。

A この話って、業種は関係ないと思うのです。学習塾であっても化粧品店であっても同じことです。実際、ボクはコトマーケティングの基本である「コトのPOP」を学んだおかげで、うちのハンドクリームが三重県1位の売上になりました。このようにしてボクは「どうすれば良いか」に気づくことができたわけですが・・・、実は、いまだに、ちょっと油断すると、すぐに「自分視点」に戻ってしまうのです(汗)。相手視点であり続けることって難しいです(苦笑)。そこで、元に戻ることがないように「コトのPOP」を学び合う場を創ろうと思い立ったわけです。自分の書いた「コトのPOP」が、本当に相手目線になっているか?自分では、よくわからないことでも、相手からは、よく見えるはず。例えば、ボクのPOPを客観的にお客様の立場から大石さんなら見ることができるはず。そして大石さんの書かれたPOPを見て、ボクが気づくこともあると思うのです。そんな感じでお互いに「学び合う場」を作りたくて、コトのPOP講座を開催できるトレーナーになったという次第です。

Q その後「夢新聞」を広める活動をされているのを拝見しております。こんなことをお聞きするのはどうかと思うんですが、そもそも「夢新聞」とはどんなものなんでしょうか。

A 夢新聞教室とは、自分の夢・目標が実現したことを伝える、未来の日付の新聞を自分の手で作るワークショップです。夢新聞を描くと、親御さんも気づいていなかったお子さんの想いや個性が見えてくることがあります。例えば、小学2年生の女の子Aちゃんは「世界一のケーキ屋さんになったAさん!」と夢新聞の見出しに書きました。すごく素敵な夢だと思うのですが、肝心のお母さんは心配そうに娘を見つめていました。「娘が傷つかないか心配で・・・」とおっしゃるのです。「娘はアレルギーなので、ケーキを食べれないのです。それなのにケーキ屋さんになるって・・・」とのこと。

Q へえ。それは意外な展開ですね。

A そうなんです。確かに、それは心配ですよね。でも、結局、お母さんは、お子さんを信じて最後まで夢新聞を書き上げるまで見守りました。その完成したAさんの夢新聞の内容をみて、私たちは驚きました。

「私はケーキが食べれません。だから、私と同じようにケーキが食べられない人のためのケーキ屋さんを開きました。」
 すごい!これが2年生の女の子が考えたことなんて。私たちが勝手に決めつけて「ケーキ屋さんなんて無理」と言わなくて良かったです。このように夢新聞を描くと、知っているようで知らなかったお子さんなりの考えが分かるのです。

Q なるほど、単に夢のような未来を描くだけではないんですね。

A その子が興味あること、好きなことが分かります。その子の個性に気づき、それを伸ばしていくキッカケになるのです。後日談ですが、今では、Aちゃんとお母さんが協力して、アレルギーの人のためのケーキや料理を一緒に研究しています。このように夢新聞教室が、親子の絆を深めるキッカケにもなったことも、とても嬉しいことです(^^) なお、夢新聞教室は、子供だけで参加する子供版と、親子で一緒に参加する親子版があります。親子版は、夢新聞のワークだけでなく、「親子の絆」を深めることを、もう1つのテーマにしています。

Q 素晴らしい活動ですね。ところで、今最も力を入れていることはなんでしょうか。

A スキンケアアドバイザーのボクが夢新聞講師もしたりしていると、「結局、なにをしたいのか?」と尋ねられることがあります(笑)。夢新聞を見学して感動して、そのままの勢いで夢新聞講師になったりしたので、自分でも「何を一番したいのか?」よくわかっていませんでした(苦笑)。
 でも、今はハッキリと分かります(^^)。結論から言うと、ボクは「一人ひとりの個性が活きる」お手伝いがしたいのです。その想いは、スキンケアアドバイザーをしている時も、夢新聞教室をしている時も同じです。その人に合ったスキンケアをお客様と一緒に見つけるビューティパートナーという立場、つまり、「お客様が何に悩み、どうなりたいのか?」についてお話を聴いている時も、夢新聞教室で、子供達の夢について聴いている時も、根本は同じだったのです。
 現在は、これまでの美容アドバイス経験と「人の魅力」を10年以上研究した成果を融合して開発したツール「マスマス」を使って、美容の範囲を超えて、教育現場や企業の人材育成の現場で「自分の強みを見つけ活かすマイストーリーワークショップ」を開催しています。
 これが今、もっともボクが力を入れていることです。

Q それではそのワークショップについてもう少し詳しく教えていただけますでしょうか。

A 自分の魅力、個性を磨く。自分の強みを発見し、活かす。というと…、「魅力ある個性?私は平凡だし。」「強みなんて。私は才能がないし…。」という人が少なくありません。でも、ボクはワークをする度に「強みや魅力がない人はいない」と確信するのです。もし、自分の「魅力」や「強み」がないと感じるのなら、「個性」を、人それぞれの「違い」と言い換えると、今まで気づかなかった事に気づくかも。


Q 例えば、どんなことがありますか。

A 最近、観光で日本に来られる外国人が増えてますが・・・、私たち日本人には「こんなの当たり前。たいしたもんちゃう」と思うものに、「ワンダフル」とか言ったりしています。このように外人さんと私たち日本人では、惹かれるものが違うのです。これは「国単位の文化の違い。背景の違い」のためでしょう。

Q 大事なのは「違い」だということですね。冒頭のお話ともつながりますね。

A 同じ日本人であっても、一人ひとりの人間が過ごしてきた歴史やストーリー(文化・背景)は違うでしょう?普段はその「違い」に気づかなくても、結婚した時などに気づいたりします。「違い」がマイナスに作用することもあるけど(苦笑)、魅力になることもあるのです。それなら、その「違い」を活かす。どうすれば、その「違い」を良い方向に持っていけるのか? それを考え合う場が、マイストーリー・ワークショップです。
 具体的には自己紹介文作りをします。マイストーリーマトリックス(略してマスマス)を活用し、6つの視点から自分を知る「ひとりワーク」を。その後、ペアワークやグループワークをして他者を通じて自分の個性(魅力・強み・違い)を発見し、活かすコツを学び合います。 おかげさまで、これまでに東京、大阪、名古屋、沖縄など全国で開催させて頂きました。

Q そして今度は名張でも。

 そうなんです。実は、地元・名張市で公式に開催したことがなかったことに気づきました。そこで、今回は地元で、と思い立ちました。もし、お互いの違いを活かし合う場を作れたら、今以上に、面白い名張になるんじゃないかなと思っています(^^)。

Q それでは最後に、そのイベントの情報をお知らせ下さい。

A 「違い」があるからこそ、豊かな世界になる。
ボクの理想は、若い人と年配の方の「違い」。男女の「違い」。あるいは、兄弟の「違い」等。それぞれの「違い」を認め合い、活かし合う場を創ることです。これが、ただの理想に終わらずに、現実になるための知恵を皆さま、お貸し下さい。
 ご参加、お待ちしています(^^)。

 

【おしらせ】ワークショップ・マスマス「名張編」は下記の通り開催されます。

 あなたの魅力や強みを発見!
 仕事に活かすマイストーリー
 ワークショップ・マスマス

 □ 日時 2018年2月24日(土)
   開場 13時20分
   開始 13時30分スタート
   終了 16時30分

 □ 会場 名張工会議所・産業振興センター・アスピア4階・会議室C

 □ 参加費(税込)

   一般 5400円
   ひまわり会員様・特別価格 3240円

 

 □ お申し込み方法
  BPひまわり化粧品店スタッフにお声をおかけください。

  または、お電話0595-63-5146まで。

 「マスマスワークに参加します」とお伝え下さい。

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