成績の上がる通信

2017年12月号 vol.2

塾長インタビューその2・・・日本で二番目の「授業をしない塾」

2017年11月14日 17:16 by motosh51
2017年11月14日 17:16 by motosh51

塾長インタビューの第2回です。今回は、塾の指導方針などについて聞いていきたいと思います。

Q 前回の最後に、授業方針をお伺いしたところ「授業はしないんですけどね」とおっしゃっていたのが印象的でした。

M そうなんです。この塾では授業をしないんです。

 先日、大阪のどこかで大きな看板広告があって、そこに有名な漫才師の写真がでかでかと「え?! まだ授業受けてるの?」って。 ああ、うちとおんなじこと考えている塾があるんだなあとそのとき思って、検索してみると、そこは高校生が大学受験をするための塾らしくて。 小中学生対象で、授業をしない塾っていうのは、うちが日本で初めてかもしれませんね。

Q そもそもどうして授業をしないんですか。

M だって、無駄が大きいじゃないですか。ひとりひとり学力も違えば性格も違うわけでしょう。それなのに、みんなおんなじペースで授業をするっていうのは、必ず無駄な部分が出てくるわけですよ。そんなことに時間をかけている場合じゃない。時間をかけるならもっとかけるべきことがあるはずなんです。

Q 1対1の個人授業っていうのはどうなんですか? たとえば家庭教師とか、個別指導とか。

M ああ、それは否定しませんよ。個別指導が本当に1対1なのかって問題はありますけど。ただし、そんな有能な先生があちこちにたくさんいるわけがないんで、そういうのは先生の当たり外れが激しいですね。だいたい「最初の先生は良かった。でも先生が代わって分かりにくくなった」という生徒が多いですよ。

Q 映像授業というのも授業の一種ですか。

M そうですね。むしろ典型的な授業といってもいいのではないでしょうか。教師が教えるのを一方的に見たり聴いたりするという。うちの塾でも、初めのうちは映像授業も見せていたのですが、みんな嫌がるのでやめました^^; 

Q 授業をしないということは、時間割もないんですか。

M 時間割もありません。生徒一人ひとりの通塾の曜日・時間帯は決まっていますが、決まった時間割りはなくて、休み時間もありません。何時間でもぶっ続けに勉強できる子もいますし、ときどき休憩している生徒もいます。

教科も決まっていません。現在のところ、小中学生の五教科に対応していてそのうちどれでもできることになっています。ただし、入塾したての生徒の場合、苦手な教科があることが多いので、その場合はその苦手教科を徹底的にやります。苦手教科をやるといっても、今習っていることころではなくて、ずっと遡ったところをやってもらいます。たとえば数学だったら分数の計算がわからないとなれば、小学校の計算からやり直してもらいます。

Q 授業をしないことのメリットはなんですか。

M まず、無駄を省けるところです。その生徒にとって必要な学習だけに専念することができます。次に、主体性を持って取り組めるので、学習効果が高いということですね。うちに来る生徒たちは「なぜか頑張り」「不思議と成績が上がる」ことが多いのはそのせいもあるでしょう。さらに、集中持続時間が伸びます。おそらく、塾での一時間半は、家庭や学校での五六時間に相当するのではないでしょうか。

Q それを塾長先生が一人で見てるわけですよね。

M そうです。ですから、一度に来ていただく生徒数は限られています。四五人が普通で、多くても八人くらいではないでしょうか。現在AI学習が稼働しているパソコンが4台あって、これで復習をしてもらっています。後ろで見ていて、たまに声をかけます。「たまに」ですね。ひとつは生徒の主体性を奪いたくないのと、もう一つはどんどん間違って欲しいからです。勉強は間違うことに意義があるんです。なんどもなんども間違うことで、できなかったことができるようになって、テストで点数が取れるようになるわけです。

Q みんな成績はあがりますか。

M それは、今まで間違ったやり方をしていた生徒が多いですから、正しい学習法で時間をかけると成績はだいたいあがります。いままでで最も劇的に上がったのは、中2の春に入塾してきた生徒で、1年生の学年末の数学が7点だったのが、中間テストではおよそ7倍の48点を取りました。そのあとの期末テストでは、63点を取りました。

なかなか成績の上がらない子もいます。通知表のポイントがオール3の子がいました。こういう生徒はえてしてずっとオール3のままです。下がりもしませんが上がりもしません。ですが、この生徒も10か月通って、ようやくいくつか4を取ることができました。

Q 塾長先生の役割ってなんだと思われますか。

M そうですね。励まして頑張らせたり、わからないところを教えたり。学習カリキュラムを組んであげたり、いろいろしていますが、やはりいちばんは「見守る」ことだと思っています。みんな成績を上げたい。そのために勉強している。その様子を見守るのが私の役目です。

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